2026年8月度全国テレビ通販
データ分析レポート「おせちTV通販」出稿、2025年は反動で3割超減
本レポートは、テレビ通販市場のリアルな動向を正確に捉えるため、2021年8月〜2026年9月の放送実績データをもとに、年末商戦の代表的なカテゴリーである「おせち」関連商品のTV通販出稿動向を分析しました。市場は2022年から2024年にかけて拡大した後、2025年に反動で3割超縮小し、2026年も8月時点では前年とほぼ横ばいで、縮小した水準のまま推移していることが分かりました。

市場全体:2022→2024年に拡大、2025年は反動で大幅減
「おせち」を含む商品名のTV通販スロット(1商品×1放送枠)を8〜12月の期間で集計したところ、出稿件数は2022年の2,656件から2024年には4,438件まで拡大しましたが、2025年は2,864件と前年比35%減少しました。テレビ通販のおせち商戦は右肩上がりの成長市場ではなく、上位数社の出稿判断に連動して大きく増減する寡占的な市場であることがうかがえます。
【資料】おせちTV通販の出稿件数と放送分数の推移(2022年〜2025年)
2026年8月は前年と横ばい、反発の兆しはまだ見えず
2025年に大きく落ち込んだ反動から、2026年シーズンの立ち上がりが注目されていましたが、8月単月の出稿件数は前年同月とほぼ変わらない水準にとどまっており、2023・2024年の規模まで戻す動きにはなっていません。
2025年に縮小した出稿量は、2026年も8月時点では前年とほぼ同水準で横ばい。反発と呼べる動きにはまだ届いていない。
件数ベースで市場最大級の出稿主による放送量の増減が、市場全体の動きの大半を左右する構図は今シーズンも変わっていません。上位事業者の出稿判断が、おせちTV通販市場全体の温度感を決める年が続いています。
【資料】8月単月におけるおせちTV通販の出稿件数推移(2022年〜2026年)

商戦の早期化が鮮明に
民間の市場調査でも、EC上のおせち販売は8月から立ち上がりが始まり、9月には前月の4倍超に急伸するとの報告があります。ordrの放送データでもこの傾向と整合する形で、TV通販側の出稿開始時期が年々早まっており、8月からの本格稼働が定着しつつあります。
放送局数はほぼ横ばい、地上波中心の構造は変わらず
おせちTV通販を放送した局数(市場全体・延べではなくユニーク局数)は、2022年の130局から2025年は139局と、出稿件数ほどの増減は見られず、130〜144局のレンジで安定的に推移しています。
放送波の内訳では、地上波(キー局・ローカル局)が全期間を通じて6割超を占める中心的な媒体である点は一貫しています。一方で、地上波の独立局(U局等)の構成比は2022年の24.5%から2025年は15.0%へ低下しており、BS(12.9〜16.7%で推移)や地上波キー・ローカル局への配分がやや厚くなる傾向がうかがえます。
【資料】おせちTV通販を放送したユニーク放送局数の推移

【資料】放送波別の出稿構成比推移(2022年〜2025年)
今回の分析結果に対するコメント
おせちのように季節性の強いカテゴリーは、年ごとの出稿量の振れ幅が大きく、放送データを継続的に見なければ実態は見えてきません。ordrは今後も一次データに基づいた市場の実態を発信していきます。
































